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数字で見る麻酔科医
Special.02
先輩医師のリアルVOICE
Special.03
活躍する女性麻酔科医

Real voice

群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学分野
教授 齋藤 繁さん、福島県立医科大学附属病院 痛み緩和医療センター 教授 小幡 英章さんからメッセージを頂きました。

Special.02
先輩医師のリアルVOICE

専門医取得を目指す研修医の皆さんへ
群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学分野 教授 齋藤 繁(さいとう しげる)
福島県立医科大学附属病院 痛み緩和医療センター 教授 小幡 英章(おばた ひであき)

初期研修医生活もそれなりに落ち着き、さて次に何を目指そうかと考える時、多くの方がまず目指すのは「○○科専門医」「○○学会認定医」などの次の“資格”ではないでしょうか。インターネットで“資格”を入力すると、さまざまな資格取得支援の教育講座や教材の宣伝がヒットしてきます。就職難の社会情勢下で資格取得を目指す人の多さと、資格取得支援産業の利潤の高さを伺わせる事実です。

 

本当の“専門家”の領域を目指すことのメリットを見据えてほしい。

 臨床医学の各領域でも、後期研修プログラムに留まらず「専門医」、「認定医」がさまざま創設されています。認定を受けることを目標に系統的に勉強することは素晴らしいことです。その時その時の話題性で雑誌などから場当たり的な知識を集めるよりは、資格取得のための教科書で系統的に勉強する方が、充実した学習ができます。各認定プログラムも医師の業界のものは真っ当なものがほとんどです。

しかし、“資格”取得を当座の第一段階としての目標にしつつも、是非、資格取得の先にある“専門”についてもじっくり考えておいてほしいと思います。
習い事の“資格”や“級・段位”を次々に取得することに生き甲斐を感じている人は結構いらっしゃいますが、医師の業界でも様々な学会や団体が準備した“認定医”、“専門医”、“プロバイダー”、“インストラクター”などを次々と取得・維持することに時間をとられ、それぞれの深みを追求する時間をとれていない方を見かけます。職業人ともなれば一つの仕事をしっかりやり遂げるのも大変ですから、関連の薄い資格をいくつも取得し、維持して行くことは困難です。

必要最小限の資格を取ったら、あとは資格取得ではなく、ひとつの仕事を深く追求することを目指すほうが個人にとっても、社会にとっても多くの場合メリットが大きいのではないでしょうか。

認定を受ける側から認定をする側、マニュアルを覚える立場からマニュアルを作る立場に脱皮することを視野に入れると、本当の“専門家”の領域が見えてくるはずです。

群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学分野 教授  齋藤 繁

「専門家かたぎ」の行きつく先は研究活動と情報発信

 大学で働くものとして、その専門領域の研究者として「学位」「博士」を取得することもお勧めしたいと思います。

専門性を突き詰めていくと、業務の改良改善が関心事となるのは自然の成り行きです。また、他者の記述の信憑性などが気になる場面も少なくないと思われます。そうした、専門家としての業務改善の視点こそが臨床医学研究の原点であり、普通にいい仕事をしたいという職人気質の行き着く先が研究活動や情報発信となります。是非、多くの研修医の皆さんが、「専門医認定」と併せて「専門家かたぎ」を目指してくれることを期待しています。

 


群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学分野
教授 齋藤 繁(さいとう しげる)

 

福島県立医科大学附属病院 痛み緩和医療センター
教授 小幡 英章(おばた ひであき)